「機械設計補助」「CADオペレーター」という仕事にイメージは浮かびますか?
馴染みのない方にとっては具体的な仕事内容をイメージしにくいですよね。
私も実際どのような仕事内容なのかあまりイメージがつかないまま転職し、働き始めました。
そんな私がCADに興味を持つ方に向けて、実際の仕事内容をを紹介します。
未経験から機械設計補助、CADオペレーターになった筆者のプロフィール
私は未経験から機械設計補助、CADオペレーターとして無期雇用派遣で働いています。
- 文系卒
- 新卒で金融系事務職に勤めていた
- 職業訓練で3DCADを半年学ぶ
- 3次元CAD利用技術者試験2級取得
- 丸1年働いたところ(派遣1社目)
機械設計とは無縁なところから転職しました。
そのような私の仕事内容を紹介します。
機械設計補助とCADオペレーターの違い
機械設計補助とCADオペレーターに違いはあるのでしょうか?
今の職場では区別はありません。
できること、やりたいことに合わせて色々な仕事をさせていただいています。
設計に関する難しい検討は社員の方がやりますが、簡単なものであれば未経験であっても徐々に任され自分で進めていきます。
派遣先について
私は派遣会社の無期雇用派遣として働いています。
私が派遣されている会社は以下の通りです。
- 色々な分野の機械設計を請け負っている設計メインの会社
- 固定で長期間にわたる案件もあるが、基本的に短期間の案件が色々あるので、その時によって担当を割り振られる
- 簡単な案件は筆者のような未経験者&派遣でもメインで進める
派遣先に配属された当初
配属初日から3DCADを使用しアセンブリ(部品の組立)を行うなど、簡単な仕事からスタートしました。
といっても職業訓練で使用していたCADと、実際に実務で使用することになったCADのソフトは異なるものであり、派遣元でも簡単な研修しかなかったので、最初は見よう見まねで無理やり仕上げていました。
今振り返ると無茶苦茶なやり方で完成させていました‥苦笑
簡単な仕事をこなしつつ、派遣先にある教科書やマニュアルで基本操作を学びました。
教科書で基本的なコマンドについて一通り学びましたが、細かい点は実務をやる中で周りの社員の方に質問し、初めて分かることが多かったです。
職業訓練では図面のルールなども簡単にですが学んでいたので、説明を受けても全く何も知らないよりは理解しやすかったです。
周りの方が忙しいととても聞きづらいので、何らかの方法で少しでも学んでおくことは重要だと思います。
未経験から3DCADを学ぶ方法についてはこちらを参考にしてみてください。
3次元CADは無料で始められるのか【Fusion360は難しい?入門書があれば大丈夫です】
CADを使用する仕事内容
3Dモデリング作業
3DCADでメインとなる作業です。
私が職業訓練でCADを学んでいた中で一番やってみたい実務でした。
図面を元に3Dモデルを作成したり、顧客の提示する条件に即したモデルを作成したりします。
一度作成したモデルの修正作業も行います。
簡単な所では、ボルト、ナット、ワッシャー等の標準部品の3Dモデルを作成することがありました。
寸法を規格などから自分で確認し、モデリングするので基礎練習にはもってこいでした。
後々修正しやすいモデルを作成することが重要ですが、なかなか難しいです。
3Dモデルアセンブリ(組立)作業
作成した子部品をCAD上で組み立てていきます。
自分で作成したボルト等も本体に配置していきます。
組み立てが終わると実際の製品をとてもイメージしやすくなるので楽しいです。
CAD上で配置できても実際は不可能なこともあるのでよく確認することが大切です。
2D図面作成作業
今度は作成した3Dモデルを元に図面を作成します。
3DCADでは3Dモデルを元にして2D図面を作成することができます。
一般的なルールであったり、会社独自のルールであったりがたくさんあるので、分からないことは社員の方に確認しながら進めます。
自分で寸法の漏れなどがないか確認し、点検してもらい修正するというのを繰り返します。
CAD以外の仕事内容
資料の作成
顧客に提出する資料等の作成をします。
CADのキャプチャーやパワポ、Excel、Wordを主に使用します。
自分が関わっておらず内容を理解していないものや、知識がないものの資料を作成するのは難しかったです。
見やすい見た目と分かりやすい内容が求められるので、事務職の経験が活かせました。
単純作業もある
設計がメインの会社ですが、データをExcelに入力する等の単純作業もたまにあります。
「正確に早くこなす」というところで事務の経験が活かせました。
書類作成作業
見積書や納品書などの作成をします。
前職は金融専門の事務職だったので、作成したことはありませんでしたが、似たような書類自体は見慣れているのでここでも事務全般の経験が活かせました。
機械設計補助、CADオペレーターで辛いこと
一年と少し機械設計補助、CADオペレーターという仕事をしてみて大変なことを紹介します。
理系分野のことが分からない
社員の皆さんはほぼ理系卒で大学で機械設計等を学んでいます。
文系出身が機械設計補助から機械設計になろうとすると、相当な努力が必要だと思います。
簡単な計算等は実務の中で多少身につきます。
CADを操作する自体は理系の知識がなく、私のような文系でも可能でした。
私は数学や物理が苦手ですが、CADの操作は好きです。
機械設計のスキルを上げるのか、CADオペレーターのスキルを上げるのか、どっちにしても日々学ぼうとする姿勢が必要です。
何度もやり直しになる
顧客からの要望で何度もやり直しになったりします。
納期ギリギリで仕様が変わることもよくあり、今までやっていたことは無かったことにして、一からやり直しということもあります。
せっかく頑張ったのにと思うこともしばしば‥
残業が多い
納期が短かったり、人員が足りなかったり、設計という仕事は正解のないことも多く残業が多い業種です。
前職(金融系事務職)はほとんど残業がなかったので、現在の職場では21時、22時等まで残業している人が結構いてカルチャーショックでした。
一方で派遣であれば残業の強制はされないので良かったです。
ただ、本当に忙しい時はそうも言っていられないので、残業することもあります。
私は可能な限り残業したくないのでミスマッチだなと思っています。
残業しないためにそこそこの完成度で仕事を終わらせようとしがちですが、社員の設計者の方はそのような時間のない中でも、より良いものを目指して追い求める人が多いように感じます。
私は諦めが早いので見習いたい部分もあります。
機械設計補助、CADオペレーターで嬉しいこと
辛いこと・大変なこともありますが、楽しいこと・嬉しいこともあります。
思い通りにCADを動かせた時
なかなか思ったようにモデルを作れなかったり、後々モデル修正をする時に上手くいかずエラーのオンパレードになったりすることがあります。
何時間やってもエラーが解決しないんですけど‥
しかし、毎日操作していると段々エラーが出やすい所や後々のモデル修正で困りそうな所が分かってきます。
今までの経験や周りの方の知識を活かして短時間で終えられた時はとても嬉しいです。
他の人のエラーを解決できると嬉しすぎます。
携わったものが出来上がった時
完成品を実際に見るとやはり嬉しくなります。
CADの画面上で見ていたものが現実に完成品として出来上がってくるとやりがいを持てます。
画面上だけでは加工方法など分からない部分もたくさんあるので、実際に見ることができるととても勉強になります。
参考にしている書籍
未経験の私が使用している書籍を紹介します。
機械設計をする上での辞書のようなものです。
JISの規格が記載されており、実務で必要なことがたくさん載っています。
このシリーズはとても分かりやすくレベルによって分けられているので、初心者の方も読みやすいです。
まとめ
1年と少し働いた私の仕事内容はこのような形でしたが、いかがでしたか?
派遣でありながら様々な経験ができ、恵まれています。
会社によって仕事内容は変わるので、入らないと分からない部分も多いですが、何を主にやってみたいのか考えて会社を選びましょう。
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